RESTful API とは何でしょうか? 日々なんとなく使っている言葉ですが、理解を深めるために改めて整理します!
RESTful APIとは?
RESTful API(Representational State Transfer API)は、ウェブ上のサービスやアプリケーション間でデータをやり取りするためのインターフェースです。このAPIスタイルは、ウェブの基本的な技術であるHTTP(HyperText Transfer Protocol)を使用して、リソース(データやオブジェクト)にアクセスし、操作する方法を提供します。
RESTful APIの特徴
リソースベース
システム内の各要素(例えばユーザー、製品、情報など)は「リソース」として表現され、それぞれが一意のURL(Uniform Resource Locator)によって識別されます。
ステートレスなコミュニケーション
各リクエストは、その実行に必要な情報を全て含むべきで、サーバーはクライアントの状態を保存しません。これにより、サーバーの処理がシンプルになり、システムがよりスケーラブルになります。
標準的なHTTPメソッドの使用
RESTful APIは、HTTPの標準的なメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)を使ってリソースの読み取り、作成、更新、削除を行います。これにより、開発者がAPIの利用方法を容易に理解し、利用できるようになります。
自己記述的なメッセージ**
リクエストとレスポンスは自己記述的であり、ヘッダーやステータスコード、メディアタイプ(JSON、XMLなど)を通じて、それがどのように処理されるべきかを示します。
スケーラビリティとパフォーマンス
レスポンスをキャッシュすることで、ネットワークの負担を軽減し、パフォーマンスを向上させることができます。
制約条件
クライアント-サーバー
この制約は、システムを「クライアント」(例えば、ウェブブラウザやアプリ)と「サーバー」(データを管理するコンピュータシステム)の二つに分けることを言います。この分割により、クライアントは使いやすいインターフェースに集中し、サーバーはデータの処理と保管に集中できます。これは、それぞれが別々に改良やアップデートができるため、全体として効率的に動作します。
無状態 (Stateless)
「無状態」とは、サーバーがクライアントの情報を保存しないことを意味します。つまり、クライアントがサーバーにリクエストを送るときは、その都度必要な情報を全て含める必要があります。これにより、サーバーは前のリクエストに基づいて情報を覚えておく必要がなく、複数のリクエストを同時に処理する能力が向上します。
キャッシュ可能
この制約は、サーバーからのレスポンスが保存可能であるべきというものです。つまり、クライアントは一度受け取った情報を再利用できるようにして、何度も同じリクエストを送らなくて済むようにします。これにより、データのロード時間が短縮され、サーバーへの負荷も減少します。
統一インターフェース
これは、クライアントとサーバーがどのように通信するかというルールを統一することを意味します。これにより、異なる種類のクライアント(たとえばスマートフォンやコンピューター)が同じサーバーと上手くやり取りできるようになります。これは、標準化された方法でデータを取得、作成、変更、削除することを容易にします。
レイヤードシステム
「レイヤードシステム」は、システムを複数の層(レイヤー)に分けて構築することを指します。これにより、各層が特定の機能を持つことができ、全体としてのシステムがもっと柔軟で安全になります。例えば、セキュリティ層、データ処理層、インターフェース層などがあると考えてください。
コードオンデマンド (オプション)
これはオプショナルな制約で、サーバーが必要に応じてクライアントに実行可能なコード(例えばJavaScript)を送ることを可能にします。これにより、クライアントは特定の機能をその場で追加でき、よりダイナミックで柔軟なアプリケーションを作ることができます。
APIサンプル
アイテムの作成(POST)
新しいアイテムを作成するには、以下の curl コマンドを使用します。ここでは "name": "New Item" という名前のアイテムを作成します。
curl -X POST http://localhost:5000/items -H "Content-Type: application/json" -d '{"name": "New Item"}'
アイテムの読み取り(GET)
curl -X GET http://localhost:5000/items
curl -X GET http://localhost:5000/items/1
アイテムの更新(PUT)
curl -X PUT http://localhost:5000/items/1 -H "Content-Type: application/json" -d '{"name": "Updated Item"}'
アイテムの削除(DELETE)
curl -X DELETE http://localhost:5000/items/1